虫歯とは、簡単にいえば「酸によって歯が溶かされる疾患」のことです。
よく「甘いものばかり食べていると虫歯になるよ!」と言いますが、これは、糖分を多く含む食物を過剰摂取することで、虫歯の原因菌である「ミュータンス菌」が増加し、歯垢(プラーク)がつくられて、結果的に酸が増えるからです。
正常なときは6.7前後の中性状態にある口腔内pH(ペーハー)が、「ミュータンス菌」の増殖によって酸性化し、5.5以下になると歯が溶かされはじめます。
では、甘いものを食べなければ虫歯にならないのかというと、そんなことはありません。
どんなにお口の衛生状態に気を使っていても、虫歯の原因菌をゼロにすることは不可能です。
唾液の自浄作用や身体の自然治癒力(抵抗力)などが原因菌の力よりも勝っていれば、虫歯になりにくいのですが、何かのきっかけでお口の細菌バランスが崩れると、虫歯リスクは急激に高まってしまいます。